東京諸島のアドベンチャーツーリズムの課題
1.東京諸島の知名度と誤解
まずは東京諸島よりも伊豆諸島や伊豆七島のほうがピンと来るのが現実。首都圏は東京居住者と東京生活者の集まりなので、静岡県(伊豆)の島よりも東京の島のほうが格段に身近になり、愛着が湧き、興味を持つ。東京の島、東京の海としてのブランディングが必要。
2.島選びの難しさ 11の島を持つ東京諸島。
それぞれが個性を持つ島ながら小笠原諸島を除く9島は決して選ぶのが簡単ではない。近い島と遠い島、大きな島と小さな島、空港のある島とない島。それ以上の比較は旅慣れた人でも難しい。選べることはいいことだけど選びきれないのは問題。
3.船旅への抵抗感
船で旅をしたことがない人は意外と多いと思います。 なんとなく怖いとか酔いそうとか欠航が多いらしいとか今や飛行機よりもハードルが高いのでしょう。不安をポジティブに変換できるのがアドベンチャー(冒険)というワードなんです。
4.アクティビティの課題
島がアドベンチャーの舞台になるには島の大自然を体験するアクティビティが必要。例えば、サーフィン、ダイビング、シュノーケリング、フィッシング、カヌー、キャンプなどはレベルの高いアクティビティが楽しめるのですが、どれも道具とガイドが必要。自家用車で道具を運べず、アクティビティ事業者が未発達ではただの海水浴になってしまう。
5.シングルコンテンツからマルチコンテンツへ
島の多くは海だけでなく山も魅力的なコンテンツ。どちらも選べますではなく、どちらも楽しめるパック提案やメニュー、スケジュール作りが重要。マリンアクティビティも複数組み合わせられるのが島の強み。都心近郊の観光地との差異化がそこにある。
6.長期滞在のファン化戦略
一般の国内旅行に持たれている一泊二日の旅行先ではなく、長期旅行先としてのイメージ戦略が必要で、一箇所に長期滞在するのに慣れてない日本人旅行者にはアイランドホッピングでの長期旅行の提案や外国人の長期滞在の紹介などが有効。