多摩(山と川)のアドベンチャーツーリズムの課題
1.南多摩と西多摩の戦略的連携
高尾山を中心として観光地として発展した南多摩は春秋をメインシーズンとし、奥多摩を中心とする西多摩は夏をシーズンにする。アウトドア初心者向けの南多摩に対して、中級者向けの西多摩は互恵連携がありえると考える。例えば仮想ライバルを山梨県、長野県にすれば。
2.川は魅力的な冒険の舞台
川はしばらく危険な場所としてアクティビティの場所としては避けられてきた。それだけにほとんどの都会生活者にとっては未経験な領域。変わらずに危険をはらむ場所ではあるがそれだけにビジネスチャンスは大きい。
3.日帰り旅行から宿泊旅行へ
多摩の強みは都心からのアクセスの良さ。その強みは逆に日帰りで旅行予算のボトルネックになっている。泊まるためには複数日を楽しむレジャーパック、夜の楽しみを観光地と宿泊業がタイアップする必要がある。その協業はアクティビティ事業者の育成を促すことになる。また、現在でも主に西多摩で宿泊旅行を楽しんでいるキャンパーの姿は多摩で泊まる遊びのモデルとして活用できる。
4.少子高齢化をビジネスチャンスに
一人の子供には四つの財布があると言われるようになった。子連れ旅行とともに孫連れ旅行はますます市場が拡大できる可能性を持つ。自分たちにはお金をかけないが子供や孫の笑顔や知育にはお金を惜しまない。ましてや安全オプションをケチることはない。アウトドアは普段の生活では得られない経験を子供たちに残す。ただし、それだけのパッケージを作ることができれば。