アイランド・ホッピングが解決すること
1、競合対策
各島の競合は狭く見ると東京諸島内の別島ですが、広く見ると国内だと沖縄諸島だし、海外だとグアムとかの東南アジア。
一つの島よりも二つ三つの島を組み合わせるほうが魅力は上がります。それができるのが東京諸島の強み。
大島 vs 石垣島では石垣島に勝てなくても(失礼ご容赦)、大島&神津島 vs 石垣島ならいい勝負に持ち込めるのではないでしょうか。
個々の島で競いあいつつも他の観光地との戦いでは連携するべきです。
それがアイランド・ホッピング。
2、滞在日の長期化
一つの島なら一泊でも複数の島をめぐると宿泊数は増えて行きます。
大型船の場合に金曜日から日曜日までの船中1泊、宿1泊が島旅行のパターンですが二島旅行だと船中1泊、宿2泊となり、月曜日や金曜日の宿泊需要が生まれます。
3、旅行キャンセル対策
船旅の弱みは欠航や条件付き運航でのキャンセル発生。
大型船でのアイランド・ホッピングの場合、乗船時間の関係で遠くの島から手前の島にホッピングすることになります。
例えば大島~神津島航路だと、神津島を最初の宿泊地にして、式根島・新島・利島・大島を二泊目にすれば翌朝の乗船はゆっくりと朝食を楽しんでからできます。
大島~神津島航路の場合、欠航が少ないのが大島、神津島の順番。
神津島に渡ることができれば旅行自体がキャンセルになることもありませんし、もし翌日の寄港地が欠航になっても(1)大島で宿泊(2)神津島に連泊(3)そのまま東京へという選択があり、東京諸島としての経済効果は失われません。
4、満足度向上と不満の緩和
全ての島には強みと弱みがあります。
嗜好が多様化した現代では全ての人が満足することはありませんから複数の島を経験してもらうことは強み(満足)の強調と弱み(不満)の補完につながります。
宿泊施設も個々で提供するサービスは異なりますので、二つの宿を経験してもらうのは満足度をある程度のレベルにキープできると思います。
5、リピーター育成
複数の島への旅行は一つの島への旅行よりもガイドブックを眺める時間は長くなります。
それだけ各島の情報が頭に入り、経験すると気に入った島ができたり、もっと他の島に行ってみたいというニーズが高まります。
各島への愛着だけでなく、東京諸島への愛着につながっていきます。
6、クチコミ効果
数多くの島を経験した人は、友人・知人の嗜好に合った島の推薦などが行いやすくなり、バリエーションがあり、説得力のあるインフルエンサーとなってくれます。
複数の島を経験することで比較が生まれ、そういうクチコミは各島間の競争力にとっても将来的にはプラスになるでしょう。
アイランド・ホッピングの落とし穴
アイランド・ホッピングは旅慣れないとプランが作れません。
三宅島と新島を組んでしまったり、大島からスケジュールを始めてしまったり。
不可能ではないけれど現実的なプランにならないようなアドバイスが重要です。
島間で一部に不公平は出るかもしれませんがうまく活用されるべきです。