体験観光は「5+1-1=5感体験」の発想で!

体験観光のアイディアというと頭を抱えてしまわれる方が多いのではないでしょうか。

難しいのは難しいのですが地域のコンテンツを掘り起こして磨くためには、五感でチェックするのが近道です。

ただし、五感については「5+1-1=5感」で考えてみましょう。五感は視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五つなのは常識なのですが、まず、触覚をフィジカル触覚とメンタル触覚に分けます。これで五感から六感になるのですがここから視覚を引いて五感にするんです。

なぜ、視覚を抜くかですが観光にとってもっとも重要な感覚とされ、逆にこれまでの観光は視覚に頼りきってきました。

パンフレットを渡せば、観光客が勝手に観光スポットをめぐって、視覚観光を楽しんでくれる。

観光地にとって、こんな楽な観光はないですよね。

でも、観光地で絵はがきを買ってお土産にして、家族や友人と景色を語らったのはずいぶん昔のこと。

特に、インターネットが普及してからは誰でもが旅行せずに世界の風景に簡単にアクセスできるようになってしまったわけですから、観光して見る風景は写真で既に見たことがあるもので、違いはリアルかどうかだけ。

手軽で効果が大きいけれど、さんざん発掘されて発見される可能性も観光客にとっての新鮮味も低いのが視覚コンテンツなんです。

それに比べて、あまり重要視されなかった聴覚、嗅覚、味覚、フィジカル触覚、メンタル触覚の五感は未開な部分が多く、観光客にとって新鮮味を感じやすい分野です。

そして、外国人観光客が日本観光に期待する部分でもあります。

具体的には個々の地域で発掘いただかなければいけませんが。

例えば、その観光スポットで目を閉じて耳をすますと都会生活者や外国人にとって新鮮な音がしませんか?

波や川の音、鳥の声、虫の声など、その地域の方には聞きなれた生活音も観光素材になります。

嗅覚が最も再訪に関係する感覚というマーケティングデータもあったりするそうです。地元に特徴のある香りのする草花や郷土料理はありませんか? その地域独特でなくてもかまいません。観光素材は早い者勝ちでもありますから。

味覚については発掘が進んでる感覚ですが観光客向けには地味で紹介してないのに地元の方は好きで食べている食材や調理法はありませんか?

フィジカル触覚については、これまで触らせなかったのもを触ってもらいましょう。触っちゃいけないものを触らせましょう。国宝を触らせてはいけませんが国宝のレプリカは触ってもらえますよね。水でも土でも岩でも何でもいいので触ってもらいましょう。それがネットではないリアルな観光です。

メンタル触覚が観光地の再訪問に最も作用すると私は考えています。その観光地に顔見知りができると再訪問は土地を訪れるのではなく、人に会いに行く行為になります。なので観光客との間のコミュニケーションを大切にしましょう。お祭りやイベントでも観客を参加者に変えていきましょう。手拍子でも掛け声でも地元の人と一体になれば観光客はうれしくなります。特に、方言を使ってもらうのは有効だと思っています。

視覚を除いた五感アイディアはほとんどお金がかかりません。ぜひ、チャレンジされるといいですよ。

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