奥多摩の観光課題を考えてみた
2020年8月のコロナ禍の中、テレビ東京の人気番組「出没!アド街ック天国」に奥多摩が特集されました。「奥多摩」とタイトルがつくと地元の方はご存じのように「御岳」は入らないのが残念ですがそれは今回のお話からは外しておきます。
で、ランキングは以下のようになっています。
1位 奥多摩湖、2位 奥多摩キャンプ、3位 日原鍾乳洞、4位 奥多摩わさび、5位 ハイキング、6位 ウォータースポーツ、7位 爽快!リバーサイド、8位 雲取山、9位 釜めし なかい、10位 奥多摩温泉郷、11位 移動販売、12位 渓流釣り、13位 奥多摩アーティスト、14位 島勝、15位 移住者増加中!、16位 OPT、17位 アメリカキャンプ村、18位 卵道、19位 奥多摩虫工房 MARUI、20位 トレックリング
ジャンル分けするとこんな感じ
<正統派観光素材>1位 奥多摩湖、3位 日原鍾乳洞、10位 奥多摩温泉郷
<川観光素材>2位 奥多摩キャンプ(川沿い)、6位 ウォータースポーツ、7位 爽快!リバーサイド、12位 渓流釣り
<山観光素材>5位 ハイキング、8位 雲取山、17位 アメリカキャンプ村、19位 奥多摩虫工房 MARUI
<グルメ観光素材>4位 奥多摩わさび、9位 釜めし なかい、14位 島勝、18位 卵道
<生活関係・その他>11位 移動販売、13位 奥多摩アーティスト、15位 移住者増加中!、16位 OPT、
<エリア内移動手段>20位 トレックリング
奥多摩は峡谷(渓谷)と川が強みだと思ってる私としては<川観光素材>の充実ぶりを再認識します。川は入って楽しく、眺めてやすらぎ、釣りなどのアクティビティは都会人としては川の冒険的魅力を感じずにいられません。ここが奥多摩の売りだなと思います。
反面、豊かな山を抱える奥多摩ですがハイキングで標高2,017mの雲取山というのはかなり敷居が高いわけで、もうすこしチャレンジしやすいハイキングスポットの提示が必要なのですが、ここで冒頭の「奥多摩」だと「御岳」が含まれない問題にぶち当たります。自治体が違うのが一番の理由なのですがもったいなさ過ぎますね。
グルメに関しては「わさび」がやはりキーになってくるでしょう。わさびが美味しければ蕎麦も期待が高まりますし、お肉にわさびも取り合わせも。個人的には「わさび×ジビエ」に興味があるんですがいかがでしょうか?臭みが気になるならひき肉として牛豚と混ぜるなどが食べやすいのかと。
最後になりますがランキングで最も課題が根深いのが1位の奥多摩湖。ランキングを見た方は奥多摩に行ったら、まず奥多摩湖に行って、それからあちこちのスポットやグルメ、体験をと考えることになりますが決して都心から近くない奥多摩観光で奥多摩湖に行った場合に残ってる時間でどう楽しめばいいのでしょうか。従来の景色を見に行く観光スポットとしては奥多摩湖は良いところかもしれませんが体験型観光地のポテンシャルを持ってる奥多摩にとって、1位が奥多摩湖であり続けることは問題であると私は感じます。景色は1度目の満足度が頂点で2度目のリピートに引き継がれにくい観光素材です。「奥多摩、行った、奥多摩湖、見た。じゃ、今度は(奥多摩以外の)どこ行こう。」になってはリピートになりません。
いい意味での脱奥多摩湖が奥多摩の観光課題だと思います。
東京のアドベンチャーツーリズムの重要エリアの奥多摩はポテンシャルがものすごい。と再認識した特集番組でした。